【戦場のヴァルキュリア4】プレイ感想

PS4ソフト「戦場のヴァルキュリア4」をプレイしたので、紹介と感想です。

この作品は「戦場のヴァルキュリア」シリーズの7年ぶりとなるナンバリング最新作となっていて、世界観の違う関連作品「蒼き革命のヴァルキュリア」を除くと初代以来の据え置き機でプレイできるタイトルになっています。
2以降の作品ではシステムが変更されていましたが、今作のシステムは初代のシステムをベースにしたものになっています。

ストーリー

主人公クロードの所属する「連邦軍」と鉱物資源をめぐって対立している「帝国軍」との戦争を描くストーリーとなっていて、主人公の指揮する小隊のメンバーや連邦軍の仲間、敵対する帝国軍のキャラクターたちの人間ドラマが展開されます。

ゲームのグラフィックは淡い水彩画のような表現になっていますが、戦争を題材にしているのでストーリーの内容は重厚なものになっています。

キャラクター

主人公の指揮する小隊とその他の小隊以外にも、整備士や衛生兵などの戦闘に参加しないキャラクターや、両軍の重要なポジションに属する人物などのさまざまなキャラクターがストーリーに関わってきます。
登場するキャラクターにはそれぞれ戦う理由や信念のようなものがあり、ストーリーを盛り上げてくれます。

ゲームシステム

戦闘システムは初代でも使われていた「BLiTZ(ブリッツ)」と呼ばれる戦略シミュレーションとアクションを融合させたようなシステムで行われます。

「コマンドモード」という戦略シミュレーションゲームのようなマップ画面ではユニットの位置や体力、兵科などの情報の確認や、行動をさせるキャラの選択、ユニットを1ターンの間強化できる「オーダー」が使用できます。
このゲームではユニットの行動やオーダーの使用には、ターンごとに回復する「CP」を消費して行う必要があり、CPの値もマップ画面で確認できます。

CPがあれば同じキャラを続けて行動させたり、余ったCPは次のターンに持ち越すといったことができるため、ターンごとにCPをどのように使うかを考える戦略的な戦闘が楽しめるようになっています。
初代では戦車ユニットの行動にはCPが2つ必要でしたが、今作では1つに変更されているので戦車ユニットを運用しやすくなっています。

索敵範囲に入るまで場所がわからない敵や、増援が出現する場合もあるので開始直後には全ての敵の位置がわからないようになっています。

ユニットの移動、攻撃をするときは戦略シミュレーションのようにマスを移動させて行うのではなく、「アクションモード」で実際にユニットを操作して行うようになっています。

ユニットを操作するときには「AP」というバーが表示され、ユニットを移動させるとAPが減少するようになっているので、マップの移動はAPのある分だけできるようになっています。APは兵科ごとに異なります。

APは全て使い切らなくても攻撃と行動の終了ができるので、敵を狙いやすい位置や身を隠せる場所までの移動にすることができるようになっています。
CPを消費すれば同じユニットを続けて行動させることができますが、そのたびにAPの最大値が減っていきます。

画面下側の中央あたりにあるバーがAPです。残っていても身を隠せる場所で行動終了したほうがいい場合もあります。

攻撃するときはTPSゲームのように照準で狙いを定めて行うようになっていて、狙いをつけると兵科や装備、対象までの距離に応じて撃破に必要な弾数が画面に表示されるようになっています。
頭を狙えば大ダメージを与えられますが、対象までの距離が遠いほど攻撃が当たりづらくなりダメージも減ってしまうので、胴体への攻撃でも倒せる場合は胴体を狙ったり、マップの地形や場面によって攻撃の仕方や兵科ごとの相性を考える必要もあります。

敵味方ともに自軍のターンでなければ移動と攻撃は行えませんが、相手のターン中でも敵ユニットが近づくと「迎撃」が発動して自動で攻撃をするようになっています。
こちらが攻撃するときはうかつに近づかないように注意する必要がありますが、敵にターンが回ったときにこちらの迎撃で相手を倒せるように戦闘を進めることもできます。

また、今作では初代から存在する兵科に加えて新たに「擲弾兵」という兵科が登場します。
高さのある遠距離攻撃を行うことができるので高い場所や遠距離にいる敵には強力な効果を発揮しますが、武器の展開に多少時間がかかったり、至近距離の敵には攻撃ができないので近づかれてしまうと不利なこと、迎撃時に敵への攻撃が当たりづらいという弱点があります。

擲弾兵は高低差のある場所にいる敵には特に有効です。

他にも1ターンに一度だけリーダーユニットが使用できる「直接指揮」というコマンドが追加されていて、使用するとリーダーユニットと近くにいるユニットでコープを組んで移動することができ、リーダーユニットについて来るユニットは移動にAPを消費しないという特徴があるので、移動先での連携攻撃やAPの節約に役立つシステムになっています。

初代を遊んでいても、新たに追加された兵科の擲弾兵と直接指揮の使いどころを考えてプレイを楽しめると思います。

このゲームでは戦闘で稼いだ経験値とお金で兵科のレベルアップや武器などの開発を行うことができ、一度クリアしたマップは何度でも繰り返しプレイでき、「遊撃戦闘」というクリアまでの時間が短いマップも用意されているので、ゲームが難しいと感じた場合でも稼ぎプレイをすることで先に進めやすくなります。

いつでも難易度をノーマルとイージーから選んで変更することもできるので、戦略シミュレーションをプレイしたことがなくて世界観やキャラクターに興味を持って始めた人でもクリアを目指せるような作りになっていると思います。

グラフィックについて

今作では「CANVAS(キャンバス)」と呼ばれる水彩画のようなグラフィック表現が初代に引き続き使用されています。

ゲーム中の効果音がマンガのように文字として現れるようになっている演出もあるので、イベント・戦闘中のどちらでも独特な映像表現を楽しむことができるようになっていると思います。

まとめ

今作は久しぶりの据え置き機で楽しめるナンバリング最新作となっていて、システムは初代に近いものが採用されているので、初代「戦場のヴァルキュリア」が好きな人にはおすすめだと思います。

他のナンバリング作品と世界観は同じですが、ストーリーはこの作品だけでまとまっていて他の作品を知らなければわからないということがないので、シリーズ未プレイで世界観や戦略シミュレーションとアクションを融合させた独特なシステムに興味があるという人でもゲームのプレイを楽しめると思います。

序盤をプレイできて製品版にデータが引き継げる体験版が配信されているので、興味のある場合はプレイしてみるのがいいと思います。